はじめに
用語集を隅から隅まで覚えたのに、模試の点数が60点前後で止まる。生物でいちばん多い相談がこれです。理由は単純で、入試が知識だけを問うていないからです。難関大の生物では、単純な知識問題は3〜4割程度で、残りは実験考察と論述が占めます。
生物の勉強は、知識 → 考察 → 論述の3段階で組み立ててください。知識は土台であって、ゴールではありません。
実験考察は「条件の差」だけを読む
長いリード文に圧倒される必要はありません。見るべきなのは、対照実験と実験区で何が違うか、その1点です。
読みながら、条件を表に書き出してください。処理の有無、温度、加えた物質、除いた器官。そして結果と結びつけます。「Aを除いたら効果が消えた」ならAは必要、「Aを加えただけで効果が出た」ならAで十分。この必要と十分の区別を意識するだけで、正答率が変わります。
グラフは、まず軸が何かを確認します。そのうえで、変化が始まる点と飽和する点に印を付ける。設問はほぼこの2か所を聞いてきます。
論述には型と字数感覚があります
論述の基本形は「〜だから、〜となる」という因果の1本道です。そのうえで字数の感覚を持ってください。40字なら、主語+仕組み+結果でちょうど1文から2文。60字なら要素を2つ、100字なら3つに前提の説明が入ります。指定字数を見た瞬間に、盛り込む要素の数が決まる状態が理想です。
採点は要素点です。キーワードが入っているかで加点されるので、字数は8割以上埋めます。そして書き終えたら必ず、問いに答えているかを確認してください。理由を聞かれているのに現象を説明して終わる答案が、想像以上に多いのです。文末は問いに対応させます(「〜から。」「〜こと。」)。
図説は読むのではなく、見比べる
資料集を最初から読んでも頭に残りません。使い方は比較です。体細胞分裂と減数分裂を並べる、C3植物とC4植物とCAM植物を並べる、動物と植物の細胞を並べる。入試が聞いてくるのは、ほぼ「違い」だからです。並べて違いを言葉にできれば、それがそのまま論述の答案になります。