Data

参考書ルートは何時間かかるか — 志望校レベル別に計算した

データで見る の記事

公開 2026-09-08 更新 ルート大全 編集部

参考書ルートを見ると本が並んでいますが、それを全部やるのに何時間かかるのかは、どこにも書かれていません。冊数は数えられても、時間は数えられない。だから「間に合うのか」に答えられないまま本を買うことになります。このページでは、難易度と学習時間を付けた 1,390 冊それぞれの想定学習時間を、志望校レベルごとのルートに沿って合計しました。数字はすべてデータから毎回計算し直しているので、本の内容が変われば表も変わります。

先に結論 — 王道網羅型は高3の1年に入らない

まず文系の合計です。英語・数学(文系)・国語(現代文+古文+漢文)・社会 1 科目という、私大文系から国公立文系までを想定した組み合わせで計算しています。

横にスクロールできます
文系の組み合わせ(英語・数学(文系)・国語(現代文+古文+漢文)・社会 1 科目(日本史))で計算した合計。1 日あたり 3 時間で割った月数を併記しています。
志望レベル王道網羅型1日3hなら時短・精選型1日3hなら
共通テスト対策56冊 / 1,693時間18.6か月44冊 / 1,313時間14.4か月
日東駒専・産近甲龍46冊 / 1,872時間20.5か月39冊 / 1,496時間16.4か月
MARCH・関関同立52冊 / 2,108時間23.1か月46冊 / 1,771時間19.4か月
地方国公立58冊 / 2,284時間25か月51冊 / 2,056時間22.5か月
早慶・上智59冊 / 2,822時間30.9か月51冊 / 2,166時間23.8か月
地方旧帝61冊 / 2,633時間28.9か月54冊 / 2,061時間22.6か月
東大・京大・一橋・科学大68冊 / 3,403時間37.3か月57冊 / 2,605時間28.6か月

次に理系です。英語・数学(理系)・国語・理科 2 科目の組み合わせです。

横にスクロールできます
理系の組み合わせ(英語・数学(理系)・国語(現代文+古文+漢文)・理科 2 科目(物理+化学))で計算した合計。1 日あたり 3 時間で割った月数を併記しています。
志望レベル王道網羅型1日3hなら時短・精選型1日3hなら
共通テスト対策64冊 / 2,002時間22か月49冊 / 1,517時間16.6か月
日東駒専・産近甲龍55冊 / 2,316時間25.4か月46冊 / 1,860時間20.4か月
MARCH・関関同立62冊 / 2,836時間31.1か月53冊 / 2,356時間25.8か月
地方国公立69冊 / 2,854時間31.3か月59冊 / 2,450時間26.9か月
早慶・上智72冊 / 3,423時間37.5か月61冊 / 2,704時間29.6か月
地方旧帝73冊 / 3,274時間35.9か月62冊 / 2,599時間28.5か月
東大・京大・一橋・科学大84冊 / 4,431時間48.6か月68冊 / 3,375時間37か月

「1日3hなら」の列を見てください。どの志望レベルでも、王道網羅型は 1 日 3 時間で 1 年に収まりません。最難関にいたっては、3 時間を確保し続けても 3 年以上かかります。

ここから言えることは 1 つです。上位校のルートは、高 3 の 1 年で消化する前提では作られていません。高 1・高 2 のうちに導入と網羅の段階を終えている人が、高 3 で演習に入るという時間配分になっています。高 3 の春から同じルートをなぞろうとすると、必ずどこかで破綻します。

足していないもの

この合計に含まれていないものがあります。復習の周回(想定学習時間は 1 周ぶんの目安です)、模試や過去問演習のうちルートに本として載っていない時間、学校の授業と課題。したがってここに出ている数字は下限に近く、「これだけやれば受かる」ではなく「少なくともこれだけは要る」と読んでください。

時短・精選型を選ぶと、どれだけ減るか

上の表には 2 つの並びが載っています。王道網羅型は抜けを作らずに積み上げる並び、時短・精選型は冊数を絞って要点だけを通す並びです。同じ志望レベルでも、選ぶ並びで総時間が変わります。

減り幅は志望レベルに比例しません。最も大きいのは最難関で、上位レベルは網羅系や応用演習が厚く、1 冊減らすだけで数百時間が動きます。一方で中位の志望レベルには、2 つの並びの差が小さいものもあります。もともと通る本が絞ってあり、削れる余地が残っていないためです。自分の志望レベルの行で、2 つの「1日3hなら」を見比べてください。

判断の順番はこうなります。

  • 残り時間を先に数える。 受験までの月数 × 1 日に使える時間 × 30 で、持ち時間の総量が出ます。
  • 表の数字と比べる。 王道網羅型が入らないなら、時短・精選型を見ます。
  • それでも入らないなら、志望レベルではなく科目配分を見直す。 全科目を均等に削るのではなく、配点の高い科目を残します。

時短・精選型は手を抜く並びではありません。同じ到達点へ、通る本を減らして向かう並びです。ただし 1 冊あたりの負荷は上がるので、前提となる基礎ができていることが条件になります。

どの科目が重いのか

総時間だけを見ても手の打ちようがないので、科目別に割ります。早慶・上智を目指す文系の内訳です。

横にスクロールできます
早慶・上智(文系・王道網羅型)を科目別に割ったもの。英語・数学(文系)・国語(現代文+古文+漢文)・社会 1 科目(日本史)で計算しています。
科目冊数想定学習時間全体に占める割合
英語11冊720時間26%
数学5冊710時間25%
国語30冊947時間34%
社会13冊445時間16%

同じレベルの理系も出します。理科 2 科目が入るぶん、構成が変わります。

横にスクロールできます
早慶・上智(理系・王道網羅型)を科目別に割ったもの。英語・数学(理系)・国語(現代文+古文+漢文)・理科 2 科目(物理+化学)で計算しています。
科目冊数想定学習時間全体に占める割合
英語11冊720時間21%
数学7冊830時間24%
国語30冊947時間28%
理科24冊926時間27%

文系と理系で、時間を食う科目が違います。文系は国語(現代文・古文・漢文の 3 分野を別々に積む)が最も大きく、理系は数学と理科 2 科目で全体のほぼ半分になります。

この割合は、どの科目から手をつけるかの判断材料になります。割合の大きい科目は、後回しにすると取り返しがつきません。逆に割合の小さい科目は、直前期に集中して詰めても間に合う可能性があります。

数字の出どころ

透明にしておきます。この記事の数字は、次の手順で毎回計算し直しています。

  • 1 冊ごとの想定学習時間を、評価の済んだ 1,390 冊それぞれに持たせています(新刊・評価準備中の本は除く)。算出のしかたはデータの作り方に書いています。
  • 志望校レベル別のルートに並ぶ本を、並行して進める本と最後の仕上げまで含めて集め、id で重複を除きます。
  • その本の想定学習時間を合計します。記事の本文に数字を転記していないので、データを直せば表も同時に変わります。

想定学習時間は編集部の推定値であって、実測値ではありません。同じ本でも、既習範囲の量や 1 日の集中度で実際にかかる時間は変わります。絶対値ではなく、ルートどうしの比較と、持ち時間との突き合わせに使ってください。

載せていない志望レベル

医学部のルートは、この表に載せていません。国語のルートが医学部の志望レベルを持たないため、全科目の合計が出せないからです。部分的な合計を全科目の合計として出さないという方針で、行ごと省いています。

自分の志望校で見る

ここに出したのは志望校レベル単位の合計です。実際には、同じ「早慶」でも学部によって使う科目と配点が変わります。大学別のページでは、その大学で各科目に何が問われるかと、対応するルートを一緒に見られます。

志望校から探すから大学名を選ぶか、各科目の志望校別ルートで並びそのものを確認してください。

残り時間から逆算する

ここで出した総時間は、すべてを王道網羅型で進めた場合の量です。実際には、いま終えている段階から先だけを数えれば足ります。各科目の 3 分診断で現在地を入れると、そこから先の並びだけが出ます。