Data

出版社の勢力図 — どの社が何冊を占めているか

データで見る の記事

公開 2026-09-09 ルート大全 編集部

参考書は出版社ごとに作りの傾向があります。解説の詳しさ、問題の並べ方、レベル別シリーズの有無。社名から作りをある程度予測できるようになると、書店での判断が速くなります。この記事では、まず収録冊数を数えるところから始めます。

全科目・出版社別の収録冊数

横にスクロールできます
収録している全科目の参考書を、出版社ごとに数えたもの。シリーズ名や版元の表記ゆれは前方の社名でまとめています。
順位出版社収録冊数(冊)割合
1旺文社17212.0%
2KADOKAWA1419.8%
3教学社1268.8%
4駿台文庫1117.8%
5河合出版1087.5%
6Gakken1077.5%
7ナガセ745.2%
8Z会704.9%
9山川出版社584.1%
10文英堂493.4%
11数研出版483.4%
12かんき出版352.4%
13桐原書店312.2%
14代々木ライブラリー251.7%
15東洋経済新報社251.7%

上位に来るのは、科目をまたいでシリーズを展開している社です。レベル別問題集や全レベル問題集のように、1 つの型を全科目に広げている社が冊数を伸ばします。

過去問を除いても順位はあまり変わりません。次は過去問・大学別対策を外して数え直したものです。

横にスクロールできます
過去問・大学別対策を除いて数え直したもの。
順位出版社収録冊数(冊)割合
1旺文社16112.6%
2KADOKAWA12910.1%
3Gakken1078.4%
4河合出版977.6%
5駿台文庫907.1%
6ナガセ735.7%
7Z会705.5%
8山川出版社584.6%
9文英堂493.8%
10数研出版483.8%
11教学社383.0%
12かんき出版352.7%
13桐原書店312.4%
14東洋経済新報社252.0%
15代々木ライブラリー231.8%

科目ごとの偏り

科目別に数えると、社の顔ぶれが変わります。

数学

横にスクロールできます
順位出版社収録冊数(冊)割合
1数研出版2215.4%
2旺文社1812.6%
3東京出版1510.5%
4ナガセ149.8%
5河合出版139.1%
6KADOKAWA117.7%
7マセマ出版社64.2%
8駿台文庫64.2%
9文英堂64.2%
10Z会53.5%

理科

横にスクロールできます
順位出版社収録冊数(冊)割合
1旺文社5415.4%
2Gakken3710.6%
3駿台文庫3710.6%
4KADOKAWA3510.0%
5ナガセ308.6%
6河合出版308.6%
7数研出版226.3%
8文英堂164.6%
9教学社133.7%
10Z会102.9%

理科で傍用問題集を出している社が上位に来るのは、学校採用の市場が大きいためです。書店で見かける機会は少なくても、実際には多くの受験生の手元にあります。

冊数が多いことの意味

誤解しやすい点を 1 つ書いておきます。収録冊数が多いことは、その社の本が良いという意味ではありません。冊数はシリーズ展開の広さを表しているだけです。

実務上、冊数の多さが役に立つのは次の場面です。

  • 同じ社でレベルをそろえたいとき。 1 段下・1 段上が同じ体系で用意されていると、解説の書き方が変わらないので乗り換えの負担が下がります。
  • 科目をまたいで形式をそろえたいとき。 全レベル問題集のように全科目に同じ型がある場合、進め方を科目ごとに考え直さずに済みます。

逆に、1 冊しか出していない社の本が劣るということはありません。分野を絞った本は、その分野に特化しているからこそ効きます。

刊行年から見る

出版社とは別に、刊行年でも傾向が出ます。長く版を重ねている本は、内容が固まっているぶん情報も多くなります。

横にスクロールできます
収録している参考書を刊行年(改訂年を含む)で 10 年ごとに数えたもの。
刊行年冊数(冊)割合分布
1980年代20.1%
1990年代161.1%
2000年代433.0%
2010年代24317.0%
2020年代112378.7%

直近の年代に集中するのは、改訂のたびに年が更新されるためです。古い年代に残っているのは、改訂を挟まずに読まれ続けている本になります。詳しくは長く読まれている参考書にまとめました。

社ではなく役割から選ぶ

出版社は候補を絞る手がかりであって、選ぶ基準ではありません。志望校と現在地を選ぶと、必要な役割から並びが出ます。