はじめに
受験生の相談で最も多い失敗が、何冊もの参考書を薄く広く触って、どれも完成していないという状態です。青チャートを1周し、1対1を1周し、プラチカにも手を出した。冊数だけ見れば十分に見えるのに、模試の偏差値が動かない。これは珍しいことではなく、むしろ典型的な行き詰まり方です。
「終わった」の定義を厳しくする
1冊が終わったと言えるのは、その本の問題を解き直したときではありません。初見の類題を、解法の方針を自分の言葉で説明しながら解ける状態です。答えを覚えているかどうかではなく、なぜその一手を選ぶのかを言えるかどうかで判定してください。
- 例題を見た瞬間に、方針が3秒以内に浮かぶか
- 解答を隠した状態で、手が止まらずに最後まで書き切れるか
- 「なぜその式変形をしたのか」を後輩に説明できるか
この3つを満たしていない例題が1割でも残っているなら、その本はまだ終わっていません。次の1冊に進むより、その1割を潰す方が確実に点が上がります。
目安として、網羅系参考書は最低3周、精選系の演習書は2周が必要です。ただし周回数は結果であって目的ではありません。上の3条件を満たしたときが「終わり」です。