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英作文の参考書の選び方 — 和文英訳と自由英作文は別の練習が要る

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公開 2026-09-08 更新 ルート大全 編集部

英作文は、ほとんどの受験生が最後に手をつけて、最後まで終わらない分野です。理由ははっきりしていて、答えが 1 つに決まらないので、自分で採点できないからです。ただし「採点できない」と「対策できない」は別です。減点される書き方には型があり、そこを潰す本と、書く材料を作る本は分かれています。この記事では、英作文の参考書を和文英訳と自由英作文に切り分けて選び方を整理します。

なぜ英作文だけ後回しになるのか

長文や文法は、解いたその場で丸つけができます。英作文はできません。自分の書いた英文が通じるのか、減点されるのかを、自分で判定できないからです。この「手応えのなさ」が、英作文を後回しにさせます。

しかし入試の採点は、書いた人の発想を評価しているわけではありません。文法的に破綻していないか、指定された内容に答えているか、語法の使い方が正しいかという、機械的に近い基準で減点されます。つまり、減点の型を先に知っておけば、添削を受けられない環境でも点は上げられます。

もう 1 つの理由は、英作文の勉強が単独では成立しないことです。単語・文法・解釈が一定のところまで来ていないと、そもそも書く材料がありません。英作文が最後に回るのは、順番として一部は正しい。問題は「最後に回した結果、着手すらしないまま本番を迎える」ことです。

添削が受けられないとき

添削してくれる人がいない場合は、模範解答との差分を自分で分類するのが代わりになります。差が「文法の誤り」なのか「単語の選択」なのか「構成そのものの違い」なのかを毎回ラベル付けしていくと、自分の減点パターンが数回で見えてきます。全部を直そうとせず、最も多いラベルから潰してください。

和文英訳と自由英作文は、必要な力が違う

英作文と一括りにされますが、入試で出る形式は大きく 2 つに分かれます。

  • 和文英訳。 与えられた日本語を英語にする形式。難しさは英語力よりも「日本語をほどく力」にあります。原文どおりに訳そうとすると英語にならない表現を、自分の書ける英語の形に言い換える作業が本体です。
  • 自由英作文。 テーマや資料に対して自分の意見を書く形式。こちらは英語力に加えて、限られた語数で主張と理由を配置する構成力が要ります。内容の深さより、指示された条件を満たしているかが優先されます。

必要な力が違うので、対策の本も分かれています。志望校がどちらを出すかを確認せずに 1 冊目を選ぶと、使わない練習に時間を払うことになります。まずは過去問で形式を見てください。

主要な演習書を並べます。

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参考書難易度到達目安問題数想定時間向いている人
英作文ハイパートレーニング 和文英訳編5 / 1050〜65256頁35〜50h国公立二次の和文英訳を主軸にしたい人
英作文ハイパートレーニング 自由英作文編 Plus5 / 1050〜65224頁30〜45h自由英作文の型を身につけたい人
英作文ポラリス1(和文英訳編)6 / 1055〜65304頁35〜50h関正生の本で和文英訳を固めたい人
英作文ポラリス2(自由英作文編)7 / 1058〜68テーマ別26題・264頁35〜50h自由英作文が出る難関大の志望者
基礎英作文問題精講6 / 1055〜68272頁+別冊40〜55h英作文全体を1冊で仕上げたい人

ハイパートレーニングとポラリスは、どちらも和文英訳編と自由英作文編が別冊です。必要なほうだけを買えば足ります。両方出る大学でも、まず和文英訳から入るほうが安全です。日本語をほどく作業は自由英作文でも使いますが、逆は成り立たないためです。

一方、基礎英作文問題精講は 1 冊の中で和文英訳から自由英作文までを扱います。時間が限られていて、志望校の形式がまだ絞れていない段階なら、1 冊で通せるこちらが無駄になりません。

例文暗唱はやるべきか

英作文の勉強法として必ず出てくるのが「例文の暗唱」です。書ける英文のストックを頭に入れてから作文に入る、という考え方で、これは有効です。自分の中にない構文は、本番でも出てきません。

問題は量です。暗唱本は冊によって収録数がかなり違い、負担も変わります。

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参考書難易度到達目安問題数想定時間向いている人
ドラゴン・イングリッシュ基本英文1006 / 1055〜70基本英文10030〜45h最小の暗唱量で英作文の核を作りたい人
英作文基本300選6 / 1055〜68基本英文30040〜60h例文暗唱で英作文の土台を作りたい人
新・基本英文700選〈新装版〉6 / 1050〜65例文70040〜60h例文暗記で英作文・英文解釈の基礎を固めたい受験生

選び方は、残り時間から逆算します。

  • 残りが少ない・英作文の配点が小さい → ドラゴン・イングリッシュ基本英文100。最小限の核だけを入れます。数を絞ってあるぶん、1 文ずつの解説が厚いのが特徴です。
  • 英作文が主要な得点源になる・時間がある → 英作文基本300選。書ける型の在庫が増えるので、和文英訳で手が止まる場面が減ります。
  • 英作文と解釈をまとめて底上げしたい → 新・基本英文700選。ただし通しでやり切るには相応の時間が要ります。他科目の状況を見てから決めてください。

暗唱本は「読んで理解する」では意味がありません。日本語を見て英語が出てくる状態まで持っていって初めて在庫になります。半分の量を完全に言える状態のほうが、全部を眺めた状態より本番で使えます。

減点を減らす本を1冊挟む

英作文の失点は、難しい表現に挑戦して失敗した結果ではありません。冠詞・単複・時制・主語の一致といった、基本的な文法の取りこぼしが大半です。ここは知識で潰せるので、費用対効果が最も高い領域になります。

このタイプの本は、演習書と並行して使うのが向いています。答案を書いたあとに該当項目を引き、同じ誤りを繰り返さないためのチェックリストとして機能させてください。

順番としては、例文暗唱 → 減点対策 → 演習書の並行運用が無理のない形です。減点対策を最初に読んでも、書いた経験がないので実感が湧きません。何本か書いて減点されてから読むと、書いてあることが自分の失敗と一致します。

最難関を狙う場合に足すもの

東大・京大・阪大のように、英作文の配点が大きく、和文英訳が重い大学を受ける場合は、標準的な演習書のあとにもう 1 段必要になります。

ただし、この段階に進む前に確認すべきは、標準レベルの答案で減点が止まっているかです。上位の本は「より難しい日本語をほどく」練習であって、基本的な文法ミスを直す本ではありません。土台が緩いまま上に積むと、難しい問題で書けないという結果だけが残ります。

志望校が英作文をどの形式でどれだけ出すかは、志望校から探すの大学別ページで科目ごとの出題傾向を確認できます。形式が分かれば、この記事の中で自分に要る節は 2 つか 3 つに絞れます。

英作文をルートのどこに入れるか

英作文は単独で進める分野ではなく、文法と解釈が一定まで来た時点で差し込む分野です。志望校と現在地を選ぶと、英作文をどの段階で挟むかを含めた並びが出ます。