1対1対応 vs 標準問題精講 — 網羅系の次に置く2冊
徹底比較 の記事
網羅系を終えたあと、次にどれを置くかで最もよく比較されるのが1対1対応の演習と標準問題精講です。難易度帯はほぼ重なっていますが、1 問あたりに要求される作業が違います。この記事ではそこを見ます。
数字と、それぞれの強み・注意点
- 難易度
- 7 / 10
- 到達目安
- 55〜67
- 分量
- 例題+演習 約110題/巻
- 想定時間
- 各巻40〜55h
- 大数流の洗練された解法が学べる
- 例題→演習の対応で定着しやすい
- 分冊で必要な分野だけ使える
- 独特の記述スタイルに好みが分かれる
- 基礎が固まっていないと厳しい
- 難易度
- 7 / 10
- 到達目安
- 55〜65
- 分量
- 標問124題+演習/巻
- 想定時間
- 各巻50〜70h
- 精講・研究の解説が読み応えある
- 入試標準の実戦力が付く
- 基礎問からは難度が飛ぶ
- IIBCは分量が多め
どちらも網羅系の直後に置ける帯です。分量では 1 対 1 対応のほうが多く、そのぶん通すのに時間がかかります。
練習させているものが違う
1対1対応 — 解法の言い換えを増やす
1対1対応の演習は、例題と演習題が対になった構成です。例題で 1 つの見方を示し、演習題で同じ見方を別の設定に当てる形になっています。網羅系で覚えた解法を、少しずらした問題に当てる練習がここに当たります。
分冊が細かく、必要な範囲だけ買えるのも実務上の利点です。数学IIIだけ補強する、といった使い方ができます。
標準問題精講 — 1問を深く詰める
標準問題精講は問題数を絞り、1 問あたりの解説を厚くしています。方針の立て方を言葉で追う構成なので、解けなかった問題から得られるものが多くなります。
逆に言えば、演習量そのものは足りません。この 1 冊で入試問題への手数を作ろうとすると不足するので、過去問と併用する前提になります。
どちらを選ぶかの判断
判断は、網羅系をどこまで仕上げたかで変わります。
- 網羅系の例題は解けるが、初見だと手が止まる → 1対1対応。当てはめの練習量が要る段です。
- 解法は出てくるが、方針の選び方が雑だと感じる → 標準問題精講。1 問を深く扱う本のほうが効きます。
- 時間が足りない → どちらも入れず、過去問に移ります。判断の材料は過去問はいつから始めるかに書きました。
| 参考書 | 難易度 | 到達目安 | 問題数 | 想定時間 |
|---|---|---|---|---|
| 1対1対応の演習 | 7 / 10 | 55〜67 | 例題+演習 約110題/巻 | 各巻40〜55h |
| 標準問題精講 | 7 / 10 | 55〜65 | 標問124題+演習/巻 | 各巻50〜70h |
| 理系数学の良問プラチカ IAIIBC | 7 / 10 | 57〜67 | 約160題 | 70〜90h |
なお、文系で数学を使う場合はこの 2 冊より文系数学のルートに挙げた本のほうが合うことがあります。範囲が違うので、そちらを先に見てください。
2冊とも買う必要はあるか
ありません。同じ役割の本を 2 冊並べても、到達点はほぼ変わらないからです。
網羅系の次に置く演習書は 1 冊で足ります。それを終えて時間が残っているなら、次に買うのは同じ帯の 2 冊目ではなく、1 段上の本か過去問です。演習書の帯そのものの整理は網羅系の次は何かにまとめました。
2冊目は横ではなく上に
同じ役割の本を 2 冊買うと、重なった問題を 2 回解くことになります。冊数は増えますが、扱う解法の種類は増えません。冊数の考え方は参考書は何冊やるべきかを参照してください。


