その2冊、かぶっていませんか — 買う前の確認
選び方 の記事
参考書が増えるのに成績が動かないとき、原因は量ではなく重複にあります。同じ役割の本を 2 冊持つと、扱う内容の大半が重なるので、2 冊目に払った時間はほとんど新しいものを生みません。この記事では、よくある重複の形と見分け方をまとめます。
かぶりの見分け方
2 冊が重複しているかどうかは、次の 2 つで判定できます。
- 役割が同じか。 単語帳と単語帳、網羅系と網羅系、長文問題集と長文問題集。本サイトでは各書籍に役割を付けているので、書籍ページで確認できます。
- 難易度と到達目安が重なっているか。 役割が同じでも、難易度が 3 以上離れていれば段として成立します。1〜2 しか違わないなら重複です。
つまり、同じ役割で難易度が近い 2 冊が重複です。逆に言えば、同じ役割でも難易度が離れていれば、それは段を積んでいることになります。
積むのはよい、並べるのが問題
「1 冊目が終わったから 2 冊目」は正しい判断です。問題になるのは、1 冊目が終わっていないのに 2 冊目を買う場合と、同じ帯の本を横に並べる場合です。
よくある重複
英文法の総合問題集を2冊
最も多い形です。Next Stage・Vintage・スクランブルは、難易度も到達目安もほぼ同じです。
| 参考書 | 難易度 | 到達目安 | 問題数 | 想定時間 |
|---|---|---|---|---|
| Next Stage 英文法・語法問題 | 5 / 10 | 50〜62 | 頻出ポイント218・512頁 | 60〜80h |
| Vintage 英文法・語法 | 5 / 10 | 50〜63 | 608頁 | 60〜80h |
| スクランブル英文法・語法 | 5 / 10 | 50〜63 | 504頁 | 60〜80h |
3 冊の差がどれくらいかはNext Stage vs Vintage vs スクランブルに書きました。1 冊で足ります。
網羅系を2冊
学校で配られた本と、自分で買った本の両方を持っている場合です。青チャートとFocus Goldは到達点がほぼ同じなので、両方を通す意味はありません。
この場合、配られたほうを使うのが原則です。授業と進度が合い、質問もできるためです。
単語帳を2冊並行
主力の単語帳を 2 冊同時に回している場合です。掲載語は大きく重なるので、同じ語を 2 回覚える形になります。
例外は、主力 1 冊+分野特化 1 冊の組み合わせです。テーマ別の語彙集や、英作文用の語法書は役割が違うので重複しません。
講義書を2冊
理科で起きやすい形です。説明の本は読んでいるあいだ理解できるので、進んでいる感覚が得られます。しかし説明の本を 2 冊読んでも解ける問題は増えません。1 冊読んだら問題集に移り、詰まった分野だけ戻ります。
重複ではない組み合わせ
一方で、重複に見えて重複でない組み合わせもあります。
- 総合の問題集+分野別の本。 役割が違います。総合で埋まらない穴を分野別で潰す形は正しい積み方です。
- 問題集+辞書として引く本。 用語集や資料集は通読する本ではありません。手元に置いて引くための本なので、問題集と併存します。
- 同じシリーズのレベル違い。 難易度が離れているので段として成立します。
症状から本を引く形はつまずき別・効く1冊にまとめました。
すでに買ってしまった場合
重複していることに気づいても、捨てる必要はありません。次のどちらかにしてください。
- 片方を主、もう片方を予備にする。 主で解けなかった分野だけ、予備の同じ分野を解きます。全部やり直すより速く終わります。
- 片方を完全に閉じる。 迷いが残るなら、見えない場所に置きます。選択肢が 2 つあること自体が時間を食います。
冊数の考え方は参考書は何冊やるべきかに、1 冊をどう回すかは参考書の2周目をどう回すかに書きました。


